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第三者による評価

近年わが国では、コーポレート・ガバナンスの観点から、第三者による評価の重要性が高まっています。確かに、第三者の目を通した客観的な評価は必要かもしれません。しかし、第三者による評価の妥当性を誰がどう担保するんだろうという(素朴な)疑問を端緒とする、終わりのない(堂々巡りの)議論を惹起するように()思います。また第三者の目を意識するあまり、外部のコンサルティング会社を(やみくもに)起用するといった(乱暴な)対応も懸念されます。例えば、不正が発覚した企業の依頼を受けて設立される第三者委員会における実務は、事実の究明→真因の解明(オーダーメイドの)再発防止策の策定・実行→左記プロセスをステークホルダーに開示というPDCA、ポイントは(不正が発覚した企業の)当事者意識と当事者の胆力です。ただこれは、自分の頭で考えて自分の手を動かすという基本動作を励行すれば、(本来誰でも)得られる(シンプルな)アウトプットかもしれません。この辺りで一度立ち止まって、第三者による評価について考えても良いように思います。