筆者は、昨年8月の日本簿記学会第35回全国大会において、学会賞受賞講演をされました(受賞作品:渡邉泉 (2017)『会計学の誕生-複式簿記が変えた世界』岩波新書)。その際、自らの集大成としてこの本を世に問うとおっしゃっていました。筆者のメッセージを一言でいうと、会計の命は信頼性です。筋の通った素晴らしいご主張だと思います。共感します。ただDCF法の確からしさ(硬さ)については、ケースバイケース、程度の問題かもしれません。確かにEither orという整理は一法です。しかしBoth andという考え方も採り得るように思いました。