日本製鉄は先週、2020年3月期の連結最終損益(IFRS)が4,400億円の赤字になる見通しであることを発表しました。添付プレスリリースに
よると、①事業用資産3,200億円、②子会社株式800億円、計4,000億円の減損損失を計上するようです。
① https://www.nipponsteel.com/ir/library/pdf/20200207_400.pdf
② https://www.nipponsteel.com/ir/library/pdf/20200207_300.pdf
理由については、①事業用資産「継続的に赤字を計上」「回収可能価額が同所の保有する事業用資産の帳簿価額を下回った」(鹿島、名古
屋、広畑)、「一貫休止を決定」「休止予定資産について回収可能価額を著しく低下させる変化が生じており」(呉)、②子会社株式「実質
価額が著しく低下した」と説明しています。確かに、いずれも会計基準に沿った内容です。しかし、このタイミング(第3四半期)・このイ
ンパクト(大幅赤字)の説明としては、やや淡泊な印象も持ちました。なお事業用資産の内、高炉の休止を決めた呉(製鉄所)については、
2023年9月末を目途に事実上閉鎖することを(同時に)発表しています。今後の推移を(固唾を呑んで)見守りたいと思います。