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太田康夫 (2018)『没落の東京マーケット-衰退の先に見えるもの』読了

東京市場に関して、ニューヨーク市場とロンドン市場にはかなわなくても、(同じアジアの)ンガポール市場や香港市場には(未だ)負けてないだろうと(漠然と)思っていました。これに対して筆者は、数字に基づいて(東京市場は)、各分野-外為:シンガポール・香港、デリバティブ:韓国・インド、商品:中国-において(既に)アジア各国の後塵を拝しており、シンガポール・香港に次ぐアジアで3番目という地位すら危ういという事実を示しています。同時に、30年前に東京が国際金融都市だったのは、将来性があると見込んで外資が進出してきたから」(174)で、「より厳しいのは、成長戦略が見えないこと」(104)という、今後克服すべき(将来性と成長戦略という)課題を、歴史を踏まえて明確にしています。リアルな現実を突きつけられました。ですが、知ることが出来て良かったです。