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OODA(ウーダ)ループ

以前(と言っても2年半ほど前になりますが)、著名な経営学の先生のお話を聞く機会がありました。そこでのトピック(1)に、OODAループがありました。OODAは、Observe(観察)Orient(情勢判断)Decide(意思決定)Act(行動)の頭文字です。その頃は(おそらく現在も)PDCAサイクル-Plan(計画)Do(実行)Check(評価)Action(改善)-の方が良く知られていました。当日も、自分の計画から始まるPDCAに対して、相手の観察から始まるOODAは、現場重視で柔軟性があることから不確実性への適応性も高いというご説明を、(なるほどOODAープというのは)そういうものなんだと聞いていました。その後(OODAループのことは)忘れていました。しかし、今回の新型コロナウイルス感染拡大を端緒とする、様々な社会問題や不確実性を増す経済情勢に接して(OODAループのことを)思い出しました。キーワードは、現場重視・柔軟性、それに不確実性でしょうか。ところでOODAループの提唱者は、アメリカ空軍のジョン・ボイド大佐(という人だそう)です。元々は、朝鮮戦争における実戦経験に基づくものでした。その後軍事全般、更に民間へ広がったそうです。お話を伺った先生が『失敗の本質―日本軍の組織論的研究―』の筆者の1人ということにも合点がいきました。