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城山三郎 (1979)『毎日が日曜日』読了

本書は1970年代後半のベストセラーです。それもあって若い頃1度読みました。ただその時は正直ピンときませんでした。とはいえ、舞台が(前の職場と同じ)総合商社なので、将来退職したら読むつもりでした。今回改めて、(本書のエピローグ的存在である)『輸出』とともに読みました。主人公の2人が、出世・仕事と家庭・定年とその後といった折々の課題に、真正面から立ち向かう様子は、小説とは思えないリアリティと迫力がありました。言うまでもなく、定年は全ての人に必ず訪れます。この点当時は、「定年=毎日が日曜日」が(目指す)ゴールだったかもしれません。しかし時代の流れに加えて、価値観や立ち位置の多様化によって、全ての人にとって「定年=毎日が日曜日

∴定年万歳」かどうかは言えないように思います。今改めて、定年をどう迎えますか?定年後をどう過ごしますか?と問われているように感じました。