· 

有価証券報告書と監査報告書

添付2020年8月5日付日本経済新聞「企業、損失リスク積極開示 のれんや引当金、コロナ影響も」によれば、「企業が将来の損失につながる情報を積極的に開示する動きが広が」っているそうです。

添付 https://www.nikkei.com/article/DGKKZO62276040U0A800C2MM8000/

 

企業のリスク情報を開示するのは経営者の役割です。従って、例えば、有価証券報告書の事業等のリスクにおいて、経営者が分かりやすく丁寧に説明すれば良いと思います。一方、「有報には決算書類の確かさを保証する監査報告書が付」きます。監査報告書のオーナーである監査人のリスクは、経営者が作成・開示した決算書類における重要な虚偽表示を見逃すことです。従って、監査人が監査報告書にKAMとして記載するのは、監査人のリスクに対応するためです。経営者のリスクに対応するためではありません。経営者と有価証券報告書・監査人と監査報告書、それぞれの意義とお互いの関係性を正しく理解する必要があるように思いました。