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特別損失の意義

2020年8月25日付日本経済新聞「特損7000億円強、上場企業の4~6月期 休業時の特損や助成金など 細かい開示焦点」によりますと、「新型コロナウイルスの流行を受けて2020年4~6月期決算では、これまでにない決算処理が相次いだ。店舗の休業や工場の稼働率低下に伴うコストを特別損失に計上する企業が目立ち、上場企業2088社(金融除く)の特損は合計7000億円と、過去5年で最も多い」そうです。

添付ご参照 https://www.nikkei.com/article/DGXMZO63029870V20C20A8DTA000/

背景は「日本基準を採用している企業が、通常であれば売上原価や一般管理費に計上する費用の一部を特損に組み入れた」ためとのことですが、IFRS適用会社との比較に支障をきたすおそれはないでしょうか。また今後訪れるwithコロナ社会のニューノーマル(新常態)における回復状況を適切に表示することは可能でしょうか。さらに新型コロナウイルス感染拡大の影響は長期化するという見立てもある中、そもそも特別損失という臨時損益は妥当でしょうか。今のうちに特別損失の意義を再確認する必要があるように思いました。