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コロナ禍でも・・・

少し前になりますが、2020年6月16日付日本経済新聞で、「日本の競争力34位、過去最低に 香港も後退 IMD調べ」と報じていました。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO60412730W0A610C2FF8000/

2020年版世界競争力ランキングで、「34位と過去最低を更新した」ことはともかく、次の点が気になりました。先ず「特に『ビジネスの効率性』を巡る評価が低く、企業環境や国際経験は分野別で最下位と厳しい」点です。この点については、「日本は厳しい規制や高い法人税率が起業を難しくし、外国からの投資も呼び込みにくくしている」と(主に)制度面から考察しています。しかし(起業家精神が弱いのは、制度や枠組みというよりは)むしろ日本人の価値観や気性によるのではないでしょうか。また「デジタル技術は62位に沈んだ」とのことですが、「新型コロナウイルスの対策で感染経路の調査は電話で聞き取り、給付金のネット申請でも障害が頻発するなどデジタル化の遅れを露呈した」のは指摘の通りです。この2点(起業家精神とデジタル化)が日本の短所だとすれば、コロナ禍における様々な経験を活かして(これからは)長所としたいところです。とはいえ最近の様子―例えば、従来通り出社するビジネス・パーソンの復活や9月入学の議論のフェードアウトなどーを見ていると、ひょっとしたらコロナ禍でも変わらないままかもしれないという気もします。