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環境コストの可視化

2020年9月24日付日本経済新聞「環境コスト 見える化推進を ジョージ・セラフィム氏 米ハーバード・ビジネス・スクール教授」は、ESG投資で現在最も影響力を持つ1人といわれるハーバード・ビジネス・スクール教授へのインタビュー記事です。https://www.nikkei.com/article/DGXKZO64145970T20C20A9TCT000/

同教授は、「企業の社会的な影響を損益に反映させる『インパクト加重会計』(Impact-Weighted Accounting=IWA)の研究を始めてい」て、「世界1800社の調査を終えた。2018年にEBITDA(利払い・税引き・償却前利益)が黒字だった1694社のうち543社は、環境コス

トを差し引くと利益が25%以上減っ」たそうです。「企業はコストを外部化し、投資家と企業の間には情報の非対称性が常にある」ことから、情報開示を拡充して市場に委ねるという考え方がベースにあるようです。もとよりインパクト会計はこれからのものですが、「EBITDA」が起点として扱われる(らしい)点を興味深く感じました。会計基準に基づく開示数値を起点にするのがオーソドックス?と思うからです。「21年にはまとまった研究結果を公表できるのではないか」とのことですので、引き続き関心を持って見守りたいと思います。