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鈴木哲也 (2020)『学術書を読む』読了

筆者は、現場の哲学をキーワードにして、学術書の選び方・読み方、専門外の学びの必要性、知識と情報の関係について幅広く論じています。その中には、分かりやすさを求める社会的風潮や多読・速読を強いる読書論への警鐘も含まれています。私自身、分かりやすさ・

伝えやすさに関しては反省すべき点があり、今後の参考にするつもりです。なお本書は、学術書の読み方を目的として手に取りましたが、学術書を読む意味を学ぶことも出来ました。筆者の『学術書を書く』も読んでみようと思います。また29頁の「英語では、物事を数値と『経済的合理性』でのみ判断する会計担当者のことを『bean-counter』(豆を勘定する輩)と揶揄する表現があるそうですが、・・・」は、新入社員時代に聞いた話で、昔を懐かしく思い出しました。