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KAMの適用開始

監査人が、有価証券報告書内の監査報告書に「監査上の主要な検討事項(Key Audit Matters、以下KAMという)」を記載する新制度が、2021年3月期から適用開始となりました。

出所:2021年6月24日付日本経済新聞 財務リスクを監査人が明示 新制度「KAM3月期から: 日本経済新聞 (nikkei.com)

KAMの適用によって、「画一的だった監査報告書が企業ごとに多様になり、監査の信頼向上に向け一歩前進」し「投資家の注目度は高く、企業との対話などが活用が広がる見込み」であることから「監査人は市場のゲートキーパー(門番)として、記載内容の充実に積極的に取り組む必要がある」そうです。ところでKAMの狙いは、「監査の重点項目やプロセスを開示し、監査の透明性を高める」ことです。したがって、監査人が監査報告書にKAMとして記載するのは監査人のリスクに対応するためであり、KAMの適用にあたっては、企業のリスクと監査人のリスクを明確に切り分けることが求められていると思います。