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『イラストレーター安西水丸展』鑑賞

世田谷文学館で開催されている『イラストレーター安西水丸展』を鑑賞しました。安西水丸(1942年~2014年)は、1970年代以降、小説・漫画・絵本・エッセイなど多方面で活躍した、著名なイラストレーターです。実際これまで、作品を目にすることはありました。しかし幼少期から晩年に至るまでの足跡を、原画と関連資料あわせて500点以上によって紹介する今回の展示は圧巻でした。なるほど、これも安西水丸の作品だったんだと気づかされたものもありました。安西水丸を語る上で欠かせない3人の作家―安西水丸が生まれるきっかけとなった嵐山光三郎、互いのことを兄弟のようだと語る村上春樹、高校時代からの憧れの存在和田誠―との(依頼主、共同執筆者、ライバル、尊敬しあう友人といった)関係も良く分かりました。小さい頃からずっと絵を描くことが好きだったという安西水丸は、現在も多くの人が作品の鑑賞に訪れていることを、喜んでいるに違いありません。