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『隈研吾展 新しい公共性をつくるためのネコの5原則』鑑賞

東京国立近代美術館で開催されている『隈研吾展 新しい公共性をつくるためのネコの5原則』を鑑賞しました。世界各国に存在する隈作品のうち、公共性の高い68作品が、隈が考える「人が集まる場所のための5原則:孔、粒子、斜め、やわらかい、時間」に分類されて紹介されています。作品(建築模型、写真、モックアップ)解説も、全て隈本人によるものです。作品はいずれも興味深かったです。中でも、山手線新駅の高輪ゲートウェイ駅(やわからい)は、光触媒によるセルフ・クリーニング機能を持つ半透明のテフロン膜を用いた大屋根で、室内は膜と木が作るやわらかな光で満たされており、かつての木造の駅舎の暖かさ・やわらかさを感じました。機会を見つけて実物を観に行きたいと思いました。第2会場(無料)では、隈が設計した建物の施主・それらを使用している人へのインタビューを視聴

することができます。隈に対する率直な第一印象が語られるなど良い試みだと感じました。また、ネコの目線から都市での生活を見直すユニークなリサーチ・プロジェクト「東京計画2020ネコちゃん建築の5656原則」も発表されています。隈研吾という、現代日本を代表す

る建築家の大規模展を、素人なりに満喫することができました。