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パリ協定の進捗状況

国連気候変動枠組み条約事務局は、各国が提出した2030年の温暖化ガスの排出削減目標が、パリ協定の目標に合致しているかを分析した報告書を発表しました。出所:2021年10月25日付日本経済新聞

30年の世界の温暖化ガス、10年比16%増 国連が報告書 : 日本経済新聞 (nikkei.com)

同報告書は、「現段階の削減目標では30年時点での温暖化ガス排出量が10年比16%増になると指摘」し、「パリ協定の目標を実現するには不十分で、一段の対策が必要になると呼びかけ」ています。このように、設定した目標に対する進捗状況を分析・確認・共有する取

り組みは、素晴らしいと思います。とはいえ、「各国のエネルギー由来CO2排出量の割合」を見ると、目標達成への道のりは険しそうです。脱工業化が進むG7に対して、製造業中心に成長を続ける(G7を除く、中国・インド・ロシア・韓国・インドネシア・サウジアラビ

アなどの)G20が、経済構造を転換することは果たして可能?と思われるからです(日本の高度経済成長期が思い起こされます)。実際、パリ協定の成否は、中国・インドが握っているようです。ただその後に続く(であろう)アフリカ諸国のことを考えると、「パリ協定は

通過点」「パリ協定が出発点」という覚悟が必要なのかもしれません。