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藤井聡太五冠がA級昇級

先日(3月9日)、将棋の藤井五冠(竜王、王位、叡王、王将、棋聖)が、第80期名人戦順位戦B級1組で、通算10勝2敗の成績(首位)をあげ、最上位のA級への昇級を決めました。おめでとうございます。

B級1組では敗戦がニュースになるほどのプレッシャーの中、実力を発揮されたことは素晴らしいと思います。A級は、10人が名人挑戦権をかけて争う、最高峰の舞台です。活躍が楽しみです。

ところで、現在のA級棋士10人の年齢は、最年長52歳・最年少28歳、中央値33.5歳・平均値36.3歳です。今回、藤井五冠とともに昇級する1名および(A級からの)降級者2名を入れ替えると、最年長52歳・最年少19歳、中央値32歳・平均値32.3歳となります。改めて、「将棋は、”人間同士の魂のぶつかり合い“からいまはもっと理詰めになっていて、”解のあるボードゲーム“に寄ってきて」おり、「以前ほど『経験』というファクターが勝負の世界で生きなくなっている」という渡辺明名人の見立てが思い出されます。

なお、藤井五冠の19歳7ヵ月でのA級昇級は、史上2番目の若さです。(A級昇級の)最年少は、(渡辺名人と天才を語り、「神武以来の天才」といわれた)「ひふみん」こと加藤一二三・九段の18歳1カ月です。