· 

東京証券取引所による市場再編

東京証券取引所(以下、東証)の市場再編から1ヵ月が過ぎました。新しい最上位市場であるプライムに関して、旧東証1部から世界に通用する実力企業を選りすぐるはずが、玉石混交の1,800社がひしめき、看板を掛け替えただけとの批判が尽きないそうです。

出典:2022年5月1日付日本経済新聞電子版 上場企業、数だけ多くても 東証再編「プライム」に失望: 日本経済新聞 (nikkei.com)

この点、証券市場や証券取引については専門外の素人です。したがって全く的外れかもしれません。しかし企業は、今回の再編を通して、プライムかスタンダードを選択する機会が与えられました。その際、自らを見直すことが出来たに違いありません。また、一口に「投資家」といっても(投資家も)多様(なはず)です。仮に、「グローバル投資家」や「成長のためのリスクマネーを供給する投資家」が、プライムに上場する企業が多すぎるというのであれば、自分で必要な絞り込みを行ってもらえば良い(だけの)ように思います。実際、東証は市場という場の提供を通じて、企業をサポートする立場です。主役は企業です。企業(こそ)が、所属する市場を問わず-プライムであろうとなかろうと-企業価値を高めることが求められているからです。

今回の市場再編を嚆矢として、近い将来、プライムのさらに上の市場が相応しい実力企業が数多く生まれて、(プライムのさらに上の市場創設を含めた)再々編を東証に迫る状況となるよう願っています。