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バーツラフ・シュミル、栗木さつき・熊谷千寿[訳](2021)『Numbers don't lie:世界のリアルは「数字」でつかめ!』読了

筆者は、エネルギー・環境変化・人口変動・食料生産・栄養・技術革新・リスクアセスメント・公共政策の分野において、学際的研究に従事しています(現在はカナダのマニトバ大学特別栄誉教授)。

本書は、筆者の研究分野における、①世界で起こったこと(過去)、②世界で起こりつつあること(現在)、③世界の課題(未来)について、数字を用いて具体的に説明しています(原題の副題は、“71 Things You Need to Know About the World”)。

とはいえ、本書の主役は、筆者の研究分野における知見で、数字はそのまとめです。しかし数字は、客観的に見えますが、必ずしもそうではないこと-使い方や表現の仕方によって誤ったメッセージになり得る-が良く分かりました。

以前読んだ、『FACTFULNESS―10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣―』『事実はなぜ人の意見を変えられないのか-説得力と影響力の科学-』を思い出しながら、興味深く通読しました。