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ヤマザキマリ(2020)『たちどまって考える』読了

以前-といっても2年ほど前になりますが-『コロナの時代の僕ら』を読みました。ローマで暮らすイタリア人の筆者(パオロ・ジョルダーノ)による、コロナ禍というパンデミックへのイタリア人の対応や考え方を興味深く感じました。そこで、長年イタリアに在住する日本人(ヤマザキ)による本書を手にとりました(思い立ってから、随分時間がたってしまいましたが)。

筆者(ヤマザキ)は、コロナ禍を私たち日本人とは少し異なる視点でみています。具体的には、コロナ禍を過去のヨーロッパの歴史からひもとき、暗黒の中世からルネサンスへと展開した上で、①なぜイタリアやヨーロッパは感染者が多いのか、②イタリア人やヨーロッパ人が譲れないものは何かについて説明しています。

コロナ禍においては、世界中の人たちがStay Homeを強いられていたわけですが、なるほど、こういうものの見方もあるのかという気づきは新鮮でした。身の回りを見直す機会にもなりました。

コロナ禍でたちどまっていた時間を、時には振り返り、withコロナのニューノーマル(新常態)へ踏み出したいと思います。