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日本株に中国株から逃避資金

日本株を長年素通りしてきた海外勢の一角が、日本株に資金を振り向け始めたそうです。異例の3期目に入った習近平総書記の強権主義を警戒した海外勢が、中国株を売却し、日本株に資金を逃避させる構図とのことです。

出典:2022年10月26日付日本経済新聞電子版 さらばジャパンパッシング 日本株に中国株から逃避資金: 日本経済新聞 (nikkei.com)

この点、「過去10年間で中国株の時価総額(上海、深圳、香港の単純合計)は日本株の1.7倍から2.8倍に膨らんだ。逆にいうと、この間、ほとんで横ばいだった日本株の時価総額は中国株の約6割から約3分の1の規模に縮んだことにな」り、「今の海外勢の日本株への関心は『中国よりはマシ』という消去法的なものだ」そうです。

確かに例えば、近時の円安は、日本企業がM&Aの対象とな(り得)る追い風(といえる)かもしれません。しかしそのような動きは見られません(私が知らないだけかもしれませんが)。また、スイスなど欧州株式市場では、中国企業による上場ラッシュが起きているそうです。残念ながら、こちらも「外国企業の上場廃止が常態化した東京株式市場」で見ることはありません。

出典:2022年10月24日付日本経済新聞電子版 米中分断映す「スイス上場」ラッシュ: 日本経済新聞 (nikkei.com)

本件は、結局、日本企業が「稼ぐ力」を高めることができ(さえす)れば、外的要因にかかわらず、自然にヒトもカネも集まるということでしょうか。