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ドキュメンタリー映画『地に落ちた信頼 ボーイング737MAX墜落事故』『フライトリスク墜落事故の真相』鑑賞

前者は米ネットフリックスが2022年2月に、後者は米アマゾンプライムが同年9月に、それぞれ配信したドキュメンタリー映画です。対象はどちらも「米ボーイング737MAX連続墜落事故」です。

737MAXは新造機でした。ところが就航後17か月の2018年10月に、インドネシアで墜落し、乗員乗客189名全員が死亡しました。その半年後の2019年3月には、エチオピアで墜落し、同じく157名全員が死亡しました。私も前の職場で737に乗る機会は何度もありました。したがって当時、他人事とは思えませんでした(737と737MAXの違いはありましたが)。

さて2本のドキュメンタリー映画ですが、原因については、①米ボーイングの企業風土-株価至上主義・製造現場軽視-、②規制当局であるFAA-The Federal Aviation Administration,米連邦航空局-との癒着で一致していました(登場人物などは異なりますが)。また米ボーイングにもFAAにも警鐘を鳴らす人はいたにもかかわらず、適切な対応が採られなかったことは印象的でした。結局、本件事故(の原因)も「統制環境の不備」および「経営者による内部統制の無効化」に行き着くようです。

米ボーイングは、アメリカの経済や国防のみならず、日本を含む多くの国や地域に影響を与えるグローバル企業です。また命を預かり運ぶことが生業です。以前のように安心安全な飛行機を作る「モノ作り企業」として復活して欲しいと思います。