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河出書房新社編集部(2017)『「サピエンス全史」をどう読むか』、ユヴァル・ノア・ハラリ、柴田裕之[訳](2018)『ホモ・デウス-テクノロジーとサピエンスの未来 上下』読了

以前、といっても1年以上前ですが、『サピエンス全史:文明の構造と人類の幸福 上下』を読みました。その後、さらに深掘りすべく読もうと思っていた3冊を読了しました。以下はまとめです。

 

『「サピエンス全史」をどう読むか』

・池上彰とユヴァル・ノア・ハラリ(以下、筆者という。)の対談を通して、筆者の人となりを知ることができた。

・大澤真幸の「なぜ無知を自覚する知の体系が受け入れられたのか」、福岡伸一の「認知革命はもう少し長いスパンで生じたのではないか」という批判的な考察が興味深かった。

 

『ホモ・デウス-テクノロジーとサピエンスの未来 上下』

・筆者は、前作ではホモ・サピエンス(人類)の誕生から現代までの歩みについて論じた。本作では21世紀のテクノロジーと人類の未来の可能性について論じている。

・本作を通底するのは、現代は人間至上主義からデータ史上主義の時代という筆者の認識。

・筆者の「私たちが自分の欲望を操作できるようになる日は近いかもしれないので、ひょっとすると、私たちが直面している真の疑問は、『私たちは何になりたいのか?』ではなく、『私たちは何を望みたいのか?』かもしれない。この疑問に思わず頭を抱えない人は、おそらくまだ、それについて十分考えていないのだろう。」という問いかけは、再度未来について考えるきっかけとなった。