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IFRS任意適用の意義

IFRS導入企業の存在感が高まっており、その根拠として、IFRS導入企業の時価総額が、①日本企業全体の時価総額の44%に達し、②JPX日経インデックス400ベースでは時価総額の5割を超えたことがあげられています。一方、IFRS導入企業の社数は市場全体の7%(247社)だそうです。出典:2023年1月18日付日本経済新聞電子版 IFRS導入の日本企業続々、時価総額ベースで44%: 日本経済新聞 (nikkei.com)

この点、IFRSの任意適用は2009年に開始されました。したがって、Q1)現在247社にしか適用されていないIFRSは「一般に公正妥当と認められる企業会計の慣行」? Q2)14年間で247社の適用にとどまるIFRSは「単一で高品質な会計基準」?という素朴な疑問が浮かびます。また、企業会計審議会(2009)「我が国における国際会計基準の取扱い(中間報告)」によれば、当時、①IFRS強制適用も視野に入れながらIFRS任意適用を開始、②連結財務諸表のみIFRSを適用(連結先行/ダイナミックアプローチ)とされていました。となると、Q3)「強制適用」「連結先行」の議論および整理?も気になるところです。