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画一的な仕組みが抱えるリスク

画一的な仕組みは、社会コストの観点から検討されることが多いのでしょうか。

例えば、近時のマイナンバーカードを巡る一連のトラブル(1)から、複数の手段を確保しリスクを分散することの重要性(2)が浮き彫りになりました。また、マイナンバーカードに関わる導入コストやメンテナンス費用を最終的に負担するのはユーザー(である国民)なので、コストを上回るベネフィットに乏しい(画一的な)仕組みと判断されれば、いずれ淘汰されるリスクを抱えているように思います。

(1)例えば、①他人の銀行口座が誤って登録されていた問題、②来年秋を目指す健康保険証の廃止の延期問題、③交付枚数に廃止した枚数が含まれていた問題がある。

(2)例えば、現状、運転免許証・健康保健証・パスポートという複数の証明書による本人確認が可能である。本人確認における複数の証明書は、評価の対象であり、競争に晒されているとも解される。