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ASBJのコメントに賛同する

ASBJは、証券監督者国際機構(International Organization of Securities Commissions, 以下IOSCOという。)の市中協議文書「のれんに関するコンサルテーション」に対するコメントを9月15日付で提出・公表しました 。

IOSCOも、のれんの残高が大きな金額に積み上がっていることに対する懸念を示す中(1)、ASBJは、①第4項でのれんは減損の対象としつつ償却すべきという理由、②第5項でのれんの償却に対する批判への反論、③第6項でIASBによる改善に向けた取り組みに対する懸念を示しています(2)。全て賛同します。引き続き状況を注視したいと思います。

(1)Executive summaryで次のように述べている。Since the financial crisis, the total balance of accumulated goodwill of the S&P 500 has more than doubled from USD 1.6 trillion in 2008 to USD 3.7 trillion in 2021. An increasing trend was also observed in the European Union where the total amount of goodwill reported by 1,477 listed companies increased by almost 50% - from EUR 1.1 trillion in 2013 to EUR 1.6 trillion in 2019.

(2)IASBによる2022年11月の暫定決定については「現行の減損のみアプローチを償却(及び減損)のアプローチに変更することに説得的な論拠があるかどうかを評価したものであり、いずれのアプローチが優れているかを評価したものではないと理解している」と述べている。