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日本の人口減少と東京一極集中は着実に進行中

厚生労働省の国立社会保障・人口問題研究所が、2050年までの地域別の将来推計人口を公表したそうです。出典:2023年12月22日付日本経済新聞電子版2050年の人口、11県で3割以上減少へ 将来推計 - 日本経済新聞 (nikkei.com)

それによると、①日本全体の人口は2050年に1億人超となり(1)、②地域別の推移を見ると減少の速度はバラツキが大きく(2)、③高齢化も一段と進む(3)とのことです。2023年の出生数は70万人台前半という試算もあり(4)、公表された将来推計人口の精度は高いのかもしれません。

ところで、フランスの高級ブランド「エルメス」の岡山高島屋店(岡山市)が、2月29日に閉店し、中四国の店舗はゼロとなる一方、東京に1店舗を新設するそうです。出典:2023年12月26日付日本経済新聞電子版「エルメス」が中四国ゼロに 岡山高島屋店242月閉店 - 日本経済新聞 (nikkei.com)

東京一極集中はここでもみられるようです(5)。なるほど、「東京など南関東が人口に占める割合は2050年に33.7%に上昇」するという見立てにも頷かざるを得ません(6)(7)

(1)足元から17%減る見通し。

(2)2020年から2025年にかけて(東京都を除く)46道府県で人口が減る。

(3)2050年には25道県で65歳以上の人口割合が4割を超す。残りの地域も29.6%を見込む東京都を除けば3割を上回る。秋田では65歳以上の割合が49.9%に達する。

(4)例えば、2023年12月24日付朝日新聞デジタル版 少子化加速少子化加速 今年生まれた子ども726千人、最少に 朝日新聞推計 [少子化を考える]:朝日新聞デジタル (asahi.com)

(5)企業はコロナ禍を経て東京に再集中する動きを見せている

(6)現在すでに総人口の29%が東京圏(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県)に集まっていることからすれば、それほど驚くことではないのかもしれない。

(7)そんな東京も、2040年をピークに人口は減少に転じる。14歳以下は減少する一方、65歳以上の高齢者は右肩上がりとなり、2050年にはおよそ3人に1人が65歳以上の高齢者となる。出典:2023年12月23日付日本経済新聞電子版 東京都の人口、2050年に1439万人 3人に1人高齢者 - 日本経済新聞 (nikkei.com)