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データ分析が証明する藤井八冠の必然

今年の初め、将棋AIによる解析率からみて、「一致率」や「平均損失」といった指標でトップに立っていた藤井八冠による全タイトル制覇は、まぐれによるものではないことをデータが示しているというコラムに接しました(1)。出典:2024年1月22日付日経BizGateコラム電子版藤井八冠が突き抜ける AI解析「一致率」「平均損失」|日経BizGate (nikkei.com)

なるほど、そういうものかと思いつつ、藤井八冠のタイトル防衛戦における戦いぶりを楽しみにしていました。実際これまでのところ、名人初防衛を含む「出場したタイトル戦は全て制しており、自身が持つ最多の連続獲得記録を22期に更新した。通算でのタイトル獲得22期は歴代6位となる」などコラムの見立て通りの状況です。出典:2024年5月27日付日本経済新聞電子版藤井聡太名人が初防衛 八冠堅持、将棋タイトル連続22 - 日本経済新聞 (nikkei.com)

今月は叡王戦の最終第5局が控えています(2) 。出典:2024年5月31日付日本経済新聞電子版藤井聡太八冠、カド番しのいで最終第5局へ 将棋叡王戦 - 日本経済新聞 (nikkei.com) 引き続き関心を持って見守りたいと思います。

(1)筆者は谷合廣紀四段。1994年生まれ。2006年6級で奨励会に入会、2020年4月四段昇段。その間2016年東京大学工学部を卒業、同大学院電子情報学専攻博士課程在籍。プロ棋士として公式戦を戦う一方、将棋AIの開発も行う二刀流。

(2)挑戦者の伊藤匠七段は藤井八冠と同学年。