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満期前の債券売却

農林中央金庫は、2024年度中に保有する米国債や欧州国債を10兆円以上売却するそうです。出典:2024年6月18日付日本経済新聞電子版農林中央金庫、米欧債10兆円売却へ 損失処理で赤字1.5兆円に - 日本経済新聞 (nikkei.com)

この点、「運用収支悪化の主因となっている利回りの低い外国債券の損失を確定し、債券運用のリスクを引き下げる狙い」とのことです。しかし、本件債券が「満期保有目的」だとすれば、満期を待たず売却する理由(理屈)は興味深い論点です。

ちょうど学部の授業(財務会計論)で取り上げたところでもあります(1)。関心を持って見守りたいと思います。

(1)資産会計におけるテーマの1つとして、有価証券について、日本基準では 「売買目的有価証券」「満期保有目的債券」「子会社株式・関連会社株式」および「その他有価証券」の4つに分類されることなどを説明した。