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伊藤匠七段 藤井八冠を破り初のタイトルを獲得する

将棋の第9期叡王戦(1)は、挑戦者で後手番の伊藤匠七段が藤井八冠を破り、初のタイトルを獲得しました(2)。おめでとうございます。出典:2024年6月20日付日本経済新聞電子版藤井聡太八冠が初の失冠 将棋叡王戦、伊藤匠七段が制す - 日本経済新聞 (nikkei.com)

この点、藤井八冠の強さを必然とするデータ分析があります。しかし必ずしもそれに沿った結果とならないところに、人間同士が指す将棋の醍醐味(深み)があるように感じました(3)

将棋界は、「藤井七冠を追う同い年の伊藤新叡王や10代の新鋭の活躍はめざましく、若手棋士が存在感を増している」とのことです(4)。出典:同年月21日付日本経済新聞電子版藤井聡太を止めろ 同い年の伊藤匠叡王、10代棋士も台頭 - 日本経済新聞 (nikkei.com)

これからも切磋琢磨して、将棋界を盛り立てて欲しいと思います。

(1)藤井八冠がカド番をしのぎ、最終第5局へもつれ込んでいた。

(2)藤井八冠は初めての失冠。

(3)実際、①伊藤七段は2023年度に竜王戦と棋王戦で藤井八冠に挑戦した。しかしいずれも1勝もできず敗れている、②藤井八冠は先手番の勝率が89%。したがって振り駒で(藤井八冠が)先手となれば(相当)有利といった(それまでの事実に基づく)事前の予想を覆す結果となった。

(4)確かに将棋界は、コロナ禍の時代を経て一気に世代交代が進んだ印象がある。例えば、①藤井・伊藤はともに2002年生まれ、②名人への挑戦権をかけて戦う第83期A級順位戦参加棋士(10人)の最年長は40歳である(それ以外は30代が7人・20代が2人)。